catch-img

【産業医寄稿】精神科としてマインドフルネスを研究している理由・背景

現役精神科医であり、主にマインドフルネスを研究されている藤井英雄先生に「マインドフルネスを研究されている理由や背景」「マインドフルネスとは」の2本立てで記事をご執筆いただきました!

今回は「マインドフルネスを研究されている理由や背景」です。ぜひご覧ください。


はじめまして

精神科医の藤井英雄です。

現在、精神科医として病院で臨床に従事するかたわら、複数の施設で産業医としても勤務しております。また一般社団法人昴・心のトリセツ研究所をたちあげ、執筆活動を中心としてマインドフルネスに関する情報発信をしております。


物心ついたころから人見知りが激しく、中学生・高校生と成長しても対人緊張が強かった私は自分を嫌い、自立訓練・自己催眠・ヨガ・自己啓発セミナーをためし、はてはあやしい新興宗教に片足を突っ込んで自分を変えたいともがいてまいりました。


しかし自分を変えようとすればするほど、否定しようとする「あるがままの自分」はより強固なものとなってしまい、かえって苦しくなるのでした。


さて、そんな私がマインドフルネスに出会ったのは30代の後半ですから、もう20年以上前ですね。「今、ここ」の現実を客観視するだけというシンプルなメソッドに今までとはちがった手ごたえを感じました。


今では人見知りと対人緊張を克服できたのか?

実はいまだに克服はできていません。人前に出れば緊張します。しかしマインドフルネスで緊張を客観視すればなんとかなるだろうという根拠のない自信があります。また、たとえ失敗したとしても「まぁいいか」と思えるなら怖いものは何もありません。


ところで自分に効果があったものは人にも勧めたいと思うものです。私も10年くらい前からマインドフルネスの臨床応用と指導を始めました。特に、うつや不安障害で「精神科を受診するほどではないが悩んでいる」という人の予防医学としての効果に着目して一般向けの著作とワークショップ・セミナーなどに注力してまいりました。


おかげさまで産業医活動においても薬物療法を使わず、カウンセリングとマインドフルネスの指導で解決する事例も多く重宝しております。


マインドフルネスを薦めるには

医療従事者の方々にむけて講演をしますと一番多い質問が、「患者さんやスタッフにマインドフルネスを薦めたいが、どうしたらいいか分からない」ということです。


本当は「私の本を読んでもらってください」と答えたいところですが、私の回答は違います。


まずあなたがマインドフルネスで幸せになってください。すると幸せそうなあなたをみて、「どうすればあなたのようになれるの?」と聞かれることが増えるでしょう。その時にはぜひ「マインドフルネスというのがお勧めでね…」と答えるようにしてみてください。


みなさんもこの機会にマインドフルネスに触れてみてはいかがでしょう。


<著書一覧>
​​​​​​​怒りにとらわれないマインドフルネス 大和書房 2019【最新刊】
ビジネスマンのための「平常心」と「不動心」の鍛え方 同文館出版 2013
幸せオーラを引き寄せるハッピー・リズメーション 秀和システム 2012
マインドフルネスの教科書 Clover出版 2016
マインドフルネス 「人間関係」の教科書 Clover出版 2017
1日10秒マインドフルネス  大和書房 2018
マインドフルネスと7つの言葉だけで自己肯定感が高い人になる本 廣済堂出版 2018
1日1行マインドフルネス日記 自由国民社 2019

藤井英雄
藤井英雄

鹿児島大学医学部卒業後、同大学院博士課程を卒業。現在は精神科医として病院で臨床に従事するかたわら、複数の施設で産業医としても勤務している。20年以上にわたりマインドフルネスを研究し、平成20年には「心のトリセツ研究所」をたちあげ執筆活動を中心としてマインドフルネスに関する情報発信をしている。 【主な著書】 怒りにとらわれないマインドフルネス 大和書房 2019 1日1行マインドフルネス日記 自由国民社 2019 マインドフルネスと7つの言葉だけで自己肯定感が高い人になる本 廣済堂出版 2018 1日10秒マインドフルネス  大和書房 2018 ビジネスマンのための「平常心」と「不動心」の鍛え方 同文館出版2012

産業医に関するお悩みありませんか?

エムスリーキャリアの産業医紹介サービスでは全国の医師の約9割・28万人以上が登録しているm3.comの医師会員基盤をもとに企業ニーズにマッチしたベストな産業医を紹介することが可能です。

 

全国各地の医師が登録しているため、幅広い地域の事業場に対応が可能です。
また、企業からのニーズが高い精神科に精通した産業医が多い点も特長です。

 

産業医選任後も企業の産業保健に関する継続的なサポートや窓口として産業医との業務調整などにも対応しています。

 

自社の状況に合わせて適した紹介ルートを選び、どのような産業医を選任したいのか是非お気軽にお問い合わせください。

産業医に関するお悩みありませんか?

人気記事

1
2

嘱託産業医への報酬はどれくらい?相場や決まりなど。

「産業医の採用コストっていくらが適正なの?」と不安に思う方は多いのではないでしょうか。 すでに産業医がいる企業でも、雇用形態を変えることでコストを抑えることもできるかもしれません。 本記事では、産業医の報酬相場や決まりなどをご紹介します。

3

産業医との契約形態にはどのようなものがあるか

産業医との契約にはいろいろなケースがあるのをご存じでしょうか? 大きく分けると、産業医と企業が直接契約するケースと、間に企業をはさんで間接契約するケースの2つの方法があります。 本記事では、多くの企業が採用する直接契約について解説します。

4
5

関連記事

【産業医寄稿】メンタルヘルス不調のサインかも!部下の様子がおかしい時の適切な対応について解説

産業医コラム

メンタルヘルス不調の従業員を早期に発見し、正しく対応することは、会社にとって非常に大切なこと。なぜなら、従業員が早い段階から治療を受けることで、早い回復が期待でき、本人の社内でのパフォーマンスを出来るだけ早く活かすことができます。また、メンタルヘルス不調の従業員へ正しい対応を行うことは、企業の安全配慮義務でもあります。 特に管理監督者は、「部下からの自発的な相談に対応するよう努めること」や、「個別の配慮が必要と思われる部下には適切な対応を行う必要がある」と、厚生労働省が発表する「労働者の心の健康の保持増進のための指針」に明確に記載されています。つまり、メンタルヘルス不調の従業員への正しい対応は、上司である管理監督者の業務の一部にあたるのです。 管理監督者だけではなく、人事労務担当者も、メンタルヘルス不調の従業員に関わるケースは多いでしょう。さらには、管理監督者へ正しい対応方法についての教育などを行うこともあります。人事労務担当者こそ、メンタルヘルス不調の従業員への対応について詳しく知っておく必要があります。しかし、現状では、メンタルヘルス不調者に、自信をもって対応できると言える人はまだまだ少数です。今回は、部下がメンタルヘルス不調になってしまった場合に、上司が取るべき正しい対応について説明します。

【産業医寄稿】職場と精神科医の連携は休職開始時点から始まっている~実際の症例から~

専門家コラム・インタビュー

メンタルヘルス不調で休職した労働者の職場復帰がスムーズに進まないといった現状が指摘されている。また職場復帰後の再休職や退職率が高いことが知られており、臨床現場と職場の連携が重要視されている。連携には様々な職種が関与し、産業医、主治医、人事労務担当者、関係職場などが絡む。今回は、それらの職種のスタッフが、どのタイミングからの連携が必要かを実際の失敗経験談から述べる。

【産業医寄稿】マインドフルネスとは

専門家コラム・インタビュー

現役精神科医であり、主にマインドフルネスを研究されている藤井英雄先生に「マインドフルネスを研究されている理由や背景」「マインドフルネスとは」の2本立てで記事をご執筆いただきました! 今回は「マインドフルネスとは」です。ぜひご覧ください。

【産業医寄稿】ラインケアはどのように行えばいいの?

専門家コラム・インタビュー

厚生労働省が発表している平成30年度の労働安全衛生調査(実態調査)の調べによると、現在の仕事や職業生活に関することで、強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合が、58.0%でした。さらに、精神障害による労災認定件数も、右肩上がりに増え続けている状況です。  「自分の周りは、メンタルヘルス不調と関係のない話だ」と思っていても、いつ、だれがメンタルヘルス不調になるかは、分からない状況であることは分かって下さい。そのために、常に予防する意識は持っておく必要があります。  平成18年3月に厚生労働省は、労働者の心の健康の保持増進のための指針において、4つのケアを上手く機能することが大切であると示しました。4つのケアとは、具体的には、「セルフケア」「ラインケア」「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」「事業場外資源によるケア」になります。その中でも、今回は、管理監督者が行うラインケアについてみていきましょう。

【産業医寄稿】産業医と主治医の連携、メンタルヘルス不調者の復職で何が必要か

専門家コラム・インタビュー

メンタルヘルス不調で休職した労働者の職場復帰がスムーズに進まないといった現状が指摘されているほか、復帰後にも再休職や退職が多いことが知られています。このため、主治医(主に精神科医や心療内科医)と産業医の連携が重要視されていますが、現実には障害も少なくありません。今回は、産業医と主治医の連携に必要とされていることを考えます。

お問い合わせ

産業医の採用ついて、健康経営の取り組みについて、お困りではありませんか?
お見積り、ご相談は完全無料ですので、お気軽にお問い合わせください