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従業員の5月病対策。ぜひゴールデンウイーク前に確認を!

5月の連休が明けたころになると、それまで頑張っていた糸が切れたかのように体調を崩す従業員が出てきます。何だか気持ちが暗い、眠れない、やる気が出ない、仕事に集中できない…。それは、「5月病」になっているのかもしれません。
この記事では、5月病とは何かや、人事・労務部でできる従業員の5月病対策について説明します。

5月病とは何か

5月病とは、ゴールデンウイーク明けぐらいから「何かやる気が出ない…」、「眠れない…」などの心身の不調が生じた状態です。従業員の中でも特に新入社員が5月病になりやすいと言われています。これからの季節は、以下のような症状の従業員がいないかに注意を向け、早めの対策をオススメします。

5月病の自覚症状

  • 何だか気持ちが落ち込んでいる
  • なかなか寝付けない/布団から出られない
  • 食欲がない
  • 集中力が低下している

5月病の他覚症状(他人の目から分かる症状)

  • 顔色が悪い
  • 遅刻がちになった
  • 仕事に集中できていない

どうして5月病になるのか

引っ越しや初めての仕事ということもあって、4月の間は多少無理してでも頑張ります。その緊張の糸が5月のゴールデンウイークで切れてしまい、それまで無理していた分の疲労が一気にのしかかってきて、5月病になってしまうのです。

特に真面目な人や、入社を目標に頑張っていたけど入社後に目標を見失った人が5月病に陥りやすいです。ただし、5月病になるのは新入社員だけではありません。4月に初めて後輩を抱えた先輩社員も、「自分がしたかった仕事はこれでよかったのかな…」と改めて自分の状況を振り返って5月病に陥るということがあります。

5月病への効果的な対策

5月病に効果があると考えられる対策は以下の通りです。

①自分で実践できる5月病対策を従業員に知らせる

5月病対策では規則正しい生活を送ることが非常に有効と言われています。

(1)運動を生活に取り入れる

地下鉄やバス停1駅分歩く、日頃からエレベーターを使わないといった意識的な行動が大切です。

(2)適切な就眠・起床時間を守る

特に午後10時から午前2時は成長ホルモンが分泌されます。大人なので成長ホルモンは関係ないと考えがちですが、成長ホルモンは疲労回復にも関わっています。

(3)起床したら朝の日光を浴びる

日光を浴びることで、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌がストップして頭がしゃっきりします。また同時に、幸せホルモン「セロトニン」が分泌され、「今日も一日やるぞ!」という気分になれます。

(4)セロトニンを増やす食生活を心がける

以下のような食生活をすると、セロトニンが分泌されやすいと言われています。

  • バナナと牛乳を組み合わせた食事(バナナと牛乳を一緒に食べるだけでも十分です)
  • よく噛んで食べる
  • みんなで楽しく会話しながら食べる

②上司・先輩などの縦のつながりによるフォローを充実させる

4月は仕事に慣れるだけで手いっぱいなので、新入社員の中には上司や先輩に自分の悩みを話せるほど打ち解けていない人もいると思います。そのため、上司・先輩の方からサポートの手を伸ばすことも、特に新入社員の5月病対策には有効であると考えられます。

上司・先輩社員に求められるフォローとしては、具体的には以下のようなものがあげられます。

(1)「一緒に帰ろうよ」

特に残業が多い職場でオススメしたいのは、「一緒に帰ろうよ」と声をかけることです。他の人が働いていると、新入社員はつい無理して働いてしまいます。その結果、さらに疲労感が高まってしまうという悪循環に陥りがちです。その悪循環を断つため、上司から率先して一緒に帰ることで早期帰宅・さらには早期就眠が狙えます。また、「最近どう?」と悩みを聴くチャンスもできます。

(2)真面目な新入社員には特に注意

特に真面目な人に多いのですが、本当は疲れているのに無理して頑張り続けているということがあります。真面目な新入社員には「大丈夫?家でちゃんと休めている?」など、意識して声をかけてあげるとよいでしょう。そうすることで、「実はまだ引っ越しの荷物が片付いていなくて…」など日頃の悩みを聴け、新入社員にとって良いガス抜きになります。

(3)入社2年目の先輩社員も頑張りすぎている危険性

入社2年目の先輩社員にも、仕事プラス新入社員のお世話でオーバーワークしている人もいるかもしれません。そんな人には、「いつも後輩へのフォローをありがとう、大変じゃない?」と話しかけ、悩みを吐き出せるようにしてあげましょう。

③悩み相談部署の周知徹底

新入社員の中には慣れるのに時間がかかる人もいるでしょう。また上司や先輩に対して悩みを抱えていることもあります。そんな場合に備えて、人事部や産業医という悩み相談専門部署があることを周知徹底することも十分なサポートとなるでしょう。

5月病へのNGな対策

ストレス発散のために行われている行動の中には、実は誤っているものもあります。
「不適切なストレス発散は体調を崩す元です」と従業員に知らせることも、5月病対策の1つです。NGなストレス対策には以下のものがあります。

①遊びすぎる

遊ぶこと自体はいいことです。でも、就寝・起床時間を守るようにしないと、かえって疲れが体にたまってしまいます。

②甘い物を食べすぎる

甘い物の食べ過ぎは一時的に血糖値を上げるだけであり、その場しのぎのリラックスにしかなりません。もし、甘い物を食べて自分を甘やかしたいことがある場合、いっそデパチカや有名ケーキ店の美味しいケーキ1点に絞って贅沢をする方が幸福感を期待できます。

③暴飲暴食

ストレスを発散させるため、やけ食いまたはやけ酒をしてしまうという人もいると思います。でも、たくさん食べたり、大量のお酒を飲んだりすることは胃腸に負担をかけ、内蔵疲労を引き起こしてしまいます。

④寝すぎる

実は寝すぎもNGです。寝すぎてしまうと体のリズムが崩れてしまったり、睡眠の質自体が落ちてしまうためです。

まとめ

4月に頑張ってきた緊張がゆるんでしまったときになる5月病。従業員の5月病対策には、①規則正しい生活習慣、②上司・先輩からの縦のフォロー、③悩み相談部署の周知徹底の3つが非常に大切です。

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